@ ダイエットに…
最近、色々なメディアでたくさんのダイエット情報が氾濫しています。
その一つとして利尿剤を使ったダイエットというのは、誤った薬物の使用による減量と言えます。
一時的に減量が出来ても、過度の使用で身体のミネラルバランスを崩してしまい、
場合によっては重篤な障害を生じることがあります。
ダイエットの目的は脂肪を減らす事ですが,これでは一時的に体重が減っても脂肪が減りません。
A ドーピングに利尿剤?
スポーツ選手が薬物などの不正な手段により、競技成績を上げようとする行為を「ドーピング」といいます。
その手法の一例として、利尿剤による「薬物ドーピング」があげられ、当然ですが禁止されています。
- 体重クラス分けのある競技前の減量。例えばレスリング、重量挙げなど
- ステロイドなど薬物ドーピングの隠蔽。禁止薬剤の発覚を免れるため、競技前に利尿剤を服用し体外に排出させる。
利尿剤(利尿薬)の副作用を理解しておきましょう
- 利尿剤の副作用として、まずミネラルバランスの異常が挙げられます。
血液中のカリウムやナトリウムなどのミネラルが増えすぎたり、減りすぎたりしてバランスが
悪くなる状態で利尿剤を使用する時は必ず注意しなければなりません。
- ループ系やチアジド系では低カリウム血症に注意しなくてはなりませんし、カリウム保持性利尿薬
では高カリウム血症が問題になります。
- 低カリウム血症では、体がだるくなり(→倦怠感)筋力の低下(→脱力感)・便秘・脈の乱れ
(→けいれん)などの症状がでてきます。
- 高カリウム血症では、体がだるくなり脈の乱れ・息切れ・手足のしびれ・知覚異常などの
症状が出てきます。
- 特に高齢者・腎臓病の人・降圧剤を飲んでいる人には副作用が出やすいので気をつける
必要があります。
定期的な血液・尿の検査で副作用が出て来ていないかチェックする必要があるでしょう。
利尿剤(利尿薬)の種類ごとに気をつけましょう
- ループ系利尿薬
強力な利尿作用による急性の脱水 ミネラルバランス異常…低カリウム血症・低ナトリウム血症など 聴覚障害
- チアジド系利尿薬
ミネラルバランス異常…低カリウム血症・高カルシウム血症 光過敏性薬疹 高血糖…このお薬は糖尿病患者には 使えません。(禁忌) 高尿酸血症…尿酸の排泄が滞るため痛風の症状がより悪くなります。
- 抗アルドステロン性利尿薬
高カリウム血症 性ホルモン類似作用…男性では乳房の女性化、女性では月経異常など
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